トーキング・ドラムは、皮膜楽器に分類される、皮の膜を張った楽器です。砂時計のような形で、同じ形状、サイズの革が上下両側に張られています。このドラムはドゥンドゥン「甘美な音色」と呼ばれます。両側の皮面は、「オサン」と呼ばれる革ひもで繋げられています。ドゥンドゥンは、ヨルバランドの伝統ドラムの中でも一番新しい種類でありながらも、最も力強いサウンドで我々を魅了します。トーキング・ドラムは人間の声を真似ることができ、以前に存在していた、どんなドラムをも凌ぐ魅力を持っています。あらゆる楽器の音色を真似することのできる、とてもユニークなドラム、まさに世界一の楽器と呼ぶにふさわしいドラムです。
ドゥンドゥンは、ジャズ・ブルースを初め、ロック、レゲエ、クラシック、そして合唱曲と共に、美しいハーモニーを奏でます。また、アンサンブルでのパフォーマンスは、想像以上でしょう。ドゥンドゥンは、アフリカの家庭生活を豊かに表現します。わたし自身トーキング・ドラム奏者として、その甘美な音色や、形、サイズだけではなく、どれほど緻密に家族一人一人の役割を表すことができるかということに感銘を受けずにはいられません。それぞれの家族の役割を正確に表現し、それでいて美しいハーモニーを保つのです。
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Dundun dancer
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....演奏の仕方の学習...
トーキング・ドラムは、多くの人が思うほど難しくはありません。トーキング・ドラムの曲パターンは、すべてとてもシンプルです。音楽を引き立ているのは、(そしてなにより難しいのは、)いくつかのパターン同士の係わり合いなのです。この係わり合いの大切さを念頭に、生徒はまず、アフリカ音楽のみならず、世界中の音楽の柱となる4つの「基礎パターン」を学びます。わたしは生徒に、4つのパターンのうち、3つを習得すれば、どのドラム・アンサンブルでも演奏できることを強調しています。なぜなら、どの音楽の起源にも、もう一度言いますが、どの音楽や曲パターンにもヨルバのなごりがあるからなのです。
このドラムは、もともと文字の発明以前にコミュニケーションの道具として作られました。ドゥンドゥンは、ソロでも、アンサンブルでも演奏されます。あるときはきつく単調に、そしてまたあるときは、緩くさまざまな音調で叩きます。一日の仕事を終えた夕暮れ時に、アフリカの人々は円を描いて座り、トーキング・ドラムに合わせて、美しいストーリーを歌に託して語るのです
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(2)バタ
ヨルバ族には、ドゥンドゥン以外にもたくさんのドラムがあり、すべてに、ある程度話す能力があります。
その中でも特に注目のドラムは、雷神サンゴのドラム「バタ」です。バタもドゥンドゥンと同じように、両側に皮面があります。しかしドゥンドゥンと違い、革を絞めるひもが付いていなく、バタ・ドラムは音になめらかな変化をつけることはできないのです。従って、バタに話をさせることはドゥンドゥンよりも難しく、またその音を聞いて理解することは、はるかに難しいと言えます。もし話せるのなら、バタ・ドラムはどのようなことを話すのでしょうか?
もともとバタは、さまざまな目的に用いられてきました。王が人々を法廷に招集するとき、王に来客を知らせるとき、聞こえる範囲にいるすべての人々に告知や警告などのメッセージを伝達するとき、そして最も重要な役割は、祈りの朗唱と、「オリキス」の演奏です。オリキスは、「ヨルバの詩」とも呼ばれています。それは、王や神についての古代の比喩的描写で、趣に溢れ、神秘的で、かすかな曖昧さを漂わせています。 |
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バタ・ドラムは話します。比喩的にではなく、実際にヨルバ語を話すために使われ、昔から祈りを唱えるとき、宗教詩を読むとき、あいさつ、告知、指導者への賛美、さらには冗談やからかいにも使われてきたのです。ほかの国では、その他いろいろな方法で、ドラムに語らせます。たとえば、アシャンティ族は異なる音調のドラムを2つ使って、1人で2つのドラムを叩き、語ります。ダゴンバのゴンゴン奏者は、叩き方を巧妙に使い分け、1つのゴンゴン・ドラムからさまざまな音を出して、語ります。さらには、皮面をスティックで押さえつけて、こもったような音を出したりもします。エウェのドラマーは、アツィメウ・リード・ドラムの皮面のさまざまな部分を、手を開いたりすぼめたり、スティックのいろんな部分で叩くことによって、成人男性の話し声と同じ音調範囲である9つの基本音をだすことができるのです。
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(3)バラフォン
バラフォンは、木製の鍵盤が付いた板状楽器で、個別楽器に分類されます。アフリカには、多くの種類のバラフォンがありますが、大きく2つのカテゴリーに分かれます。まず、鍵盤が一つ一つばらばらで、木枠に固定されていない自由鍵盤タイプ、そして鍵盤がつながっていて、木枠にも固定されている、固定鍵盤タイプがあります。自由鍵盤バラフォンは、それぞれの鍵盤を、演奏者の脚の上や、バナナの木の幹、わらの束の上、草を敷いた丸太の上などに置いて演奏されます。固定鍵盤バラフォンには、鍵盤が木枠の上に据えられているもの、また木枠からひもで吊るされているもの、さらにひょうたんの共鳴器がついているものもあります。ダビ・カインソラが使用しているバラフォンは、ひょうたん共鳴器つきの固定鍵盤バラフォンです。4本の支柱と、8本の横木で形づくられた上下2つの長方形の木枠に、革ひもでつなげた木製の鍵盤が据えられ、口の開いた丸いひょうたんが鍵盤の下に吊るされています。共鳴器のサイズは、それぞれの音階ごとに合わせてあります。ひょうたんには、いくつかの円い穴が開けられ、クモの卵を包むまゆから取った糸でその穴は覆われています。この穴によって、音色にちょっとしたきしみ音を加えているのです。ひょうたんは、木枠の中にすべて組み込むために、ジグサグで2列に並べて革ひもで吊るしています。鍵盤自体は、2つの「振動結節」に通した、2本のより合わせた革ひもによって、共鳴器の上に吊るされています。鍵盤は、それぞれ異なった長さ、広さ、厚みがあり、ゴムを先に巻いた2本のスティックで叩きます。西アフリカの木枠つきバラフォンは、調律によって4音、5音、または7音にもなります。ダビが使用しているバラフォンは、5音階に調律してあります。調律は、それぞれの民族の言語や、民族の歌の音階と関連してきます。バラフォンは、一つの民族の内部でも多種多様なものがあります。同時に、もともとバラフォンがなく、他の民族から取り入れたという民族も少なくありません
演奏技法
バラフォンには、主に2種類の奏法があります:1)まず、人間言語の音色と声調を真似します。声調言語とは、音声の上がり下がりによって意味の違いを表現する言語です。つまり同じ単語でも、違う高さで発音されると、意味が変わってしまうのです。演奏者が演奏しながら歌うと、バラフォンが歌われた節をそのまま繰り返し、歌はまた演奏された節を繰り返す、というように、同じ節が同時に演奏され、歌われます。この場合、バラフォンが語りよりも早くなったら、演奏者は、単調なメロディー節を演奏し、ペースを調整します。そのためにバラフォン奏者は、一つ音調の反復などそれぞれ独自の手法を使っています もし演奏者が歌うことをせずに演奏をしているとしたら、それは自分自身の言葉をバラフォンに託して表現しているからなのでしょう。2)バラフォンは、あるときは歌を伴い、あるときは歌を伴わずにメロディーのみを奏でます。
また、バラフォンは、1人ないし2人で演奏され、他の楽器を伴うときもあります。同じ楽器を2人か3人、4人の奏者が演奏したりもします。バラフォンのある鍵盤は、リズミカルに奏者のハンドルか木の棒で叩かれます。金属の鈴を手首につける奏者もいます。
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バラフォン演奏法の学習民族ごとに、演奏者は、語り部(グリオ)であるところとそうでないところがあります(語り部:プロのミュージシャン、詩人、エンターテイナー)。語り部は、幼いときからバラフォンを習い始めます。子供は先生と向かい合って座り、見様見真似で学びます。まずは、リズムセンスを磨くため、一つの音調から初めます。言葉を話せるようになったと同時に、今度は、楽器に言葉を話させることを学びます。次に、人の言葉を聞き取り、分かる言葉をバラフォンでリピートします。ほとんどの民族で、小さな子は、「くぼみバラフォン」という、鍵盤が地面に掘ったくぼみの上に置かれているだけの練習用楽器を使います。バラフォンは非常に神聖な楽器なので、保管してある蔵から勝手に持ち出してはならないことになっていたので、このような「くぼみバラフォン」を使用するのです。
犠牲
バラフォンを蔵から運び出す時には、犠牲が捧げられなければなりません。犠牲は、偶像にアワの酒を注いだり、鶏肉を捧げたりします。それはバラフォンの使用と、バラフォンに「声を与える」ことに対する、霊の許可を得るために行われるのです。同様に、新しくバラフォンを作るときにも犠牲が捧げられます。まず、どのような犠牲がどれくらい要求されているのかを偶像に尋ねることから儀式は始まります。
儀式
バラフォンを使用するすべての儀式を数え挙げたら、きりがないでしょう。その中でも代表的な儀式としては、祝宴(婚礼、割礼式、収穫の祝いなど)、葬儀、農夫たちを励ます儀式、偶像に捧げる儀式などが挙げられます
バラフォン演奏の進化バラフォンの奏法には秘められた部分が多く、民族によってもその方法はまちまちです。また、同じ民族の中でも、多種多様なバラフォンがあり、それぞれが祝宴、葬儀、各種儀式など違う用途があり、多くの場合、同じ楽器とのアンサンブル・レパートリーを持ちます。
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(4)ジェンベ「村のセラピスト」
ジェンベは西アフリカで最もポピュラーなドラムです。口と底が開いているすり鉢状のドラムで、山羊もしくはレイヨウの革を素手で叩いて音を出します。はたくような音と、トーン、そしてベースの3種類の音を出します。ジェンベは、ソロでも、他の楽器との合奏でも使われます。バラフォンのように、ジェンベのメイン奏者は、特別に、「ジェンベフォラ」と呼ばれます。このドラムは、その甘美な高い音色で聞く者をとめどなく踊り続けさせることから、アフリカの村のセラピストと呼ばれます。
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